読み替え科目とは
読み替え科目とは簡単に言うと、
「講義カリキュラムの変更によって廃止された科目の代わりに、同様の単位として認められる科目」
のこと。
大学では教育課程の改正として、科目新設や廃止、講義時間の変更が不定期で行われます。
しかし、学生が卒業するために必要な単位というのは入学年度によって定められており、既定の単位数を満たす必要があります。
もしも未受講の科目が廃止されてしまった場合に、「認められる単位が取れなくて卒業できない!」、といった学生の悲劇を避けるために設けられるのが「読み替え科目」です。
実際にある例を挙げてみます。
講義自体は別物ですが、単位としての扱いはそちらも同じと考えることができます。
ただし講義の内容は廃止されたものと近しいことが多く、大学の教育的には大きな影響はありません。
読み替え科目でに気付かず留年は普通にありえる?
結論から言うと、読み替え科目が原因で留年してしまうことは大いにありえます。
一番ありがちなパターンを以下で説明します。
- 読み替え科目が原因で留年するまで流れ
読み替え科目については、年度始めに発表され大学の掲示板やメールなどを通じて知ることができます。
ここで重要なのは、後期科目が廃止されたことによる読み替え科目が前期日程にカリキュラムされてしまった場合です。
先ほどの物理学Aをまた例にして説明すると以下のようなことが起こりえます。
- 2年後期「物理学A」の単位を落としてしまう
- 3年後期では再履修せず、4年後期で取得する計画を立てる
- 「物理学A」廃止されて、読み替え科目「物理概論」として前期にカリキュラムされてしまう
- ③の事実に4年次後期の科目登録時に気付く
といった流れが起きてしまうと、当然4年後期では前期の講義を受講することはできず単位取得も不可能です。
既定の単位を取得しないと卒業を認められないので、単位を取得するために来年度の講義を受ける必要があるので留年が確定してしまいます。
なかなか起こることのないことのように思えますが、後期までの単位取得の見通しを怠ると可能性は0とは言い切れません。
しかも大学は厳しいところです。
自身の単位と読み替え科目の噛み合いで留年の危機になっていたとしても、その事実に気付いて教えてくれる人は教授であっても教務であってもいないと言ってもいいでしょう。
かく言う私もこれで一度留年の危機に陥った経験があります。。。
危機に陥っただけなので最終的には助かってはいますが、4年次後期の科目登録で危機に気付いた時は生きた心地がしませんでした。
助かった、と言うことは一応読み替え科目に気付かなかった場合でも何とかなる場合もあります。
実体験を元に説明していきます。
読み替えの存在に気付かなかった場合の対処法
- 他学科(他学部)の同科目を受講する
他学科(他学部)の同科目で同様の単位が認められるものがあればそれを受講することです。
また先ほどの物理学で例えます。
自分の科(仮にA科)の「物理概論」は前期なので後期に受けることはできない
しかし、B科の後期にある「物理基礎」を取った場合でも同じ単位として認められる
このような裏技があったりします。
私は後期で読み替え科目の存在に気付いて教務に泣きついたところ、上記のような裏技チックなやり方で講義を受けて何とか最後の単位を取得した経験があります。
もちろん大学や学部、学科、科目よって全然変わってくる話なので絶対とは言えません。
本当に追い詰められた時には教務に泣きついて他学科の科目で単位が認められる科目はないか聞いてみましょう。
大学4年時の前期は科目登録に十分注意する
結局のところ、原因としては過去単位を落としてしまっていることもそうですが、前期の科目登録時点で後期まで見通していないことが大きいです。
年間の単位取得計画を前期の時点で立ててしまえば、廃止された科目の存在にも気づけて読み替え科目を取りこぼさずに済むはずです。
もし取りこぼしてしまっても助かる可能せはあります。
もしやらかしてしまったとしてもまずは教務に行って確認してもらいましょう。
それでは。
「物理学A」の講義が廃止され、これと全く同様の単位として認める「物理概論」の講義が新設される。
※このような場合、講師や授業形式などが元講義と同じということは少ない