名作と呼ばれる漫画には物語の終わり方、終盤の話のまとめ方が綺麗な作品が多いです。
途中が面白くても終わり方次第で駄作にもなってしまうのが漫画です。
逆に途中でちょっとグダってしまった漫画でも、起承転結の”転結”でまとめ切れば名作と呼べると思っています。
そのくらい漫画のラストというのは重要で、読者の心に残り続けるものです。
個人的に最高に終わり方が綺麗な漫画10作品をご紹介します。
最高に綺麗な終わり方をした漫画10選
鋼の錬金術師
エルリック兄弟は、母を生き返らせるため人体錬成という禁忌を犯す。しかし人体錬成には失敗し、「対価」として兄エドは右腕と左足を、弟アルは全てを失う。その反動で「真理の扉」の前に飛ばされる。エドは機械鎧で体を補い、アルは鎧を新たな体として生きることとなり、二人は失った肉体を取り戻すため錬金術の万能素材賢者の石を探して旅立つ。
(wikipediaより引用)
終わり方が綺麗と言えば真っ先に名前があがるのがハガレン。
一貫して賢者の石を手に入れるための物語ですが、仲間や強敵との出会いでエルリック兄弟の成長を感じることができ、それがラストバトルに繋がります。
タイトル「鋼の錬金術師」でありながらまさかのラストに驚きと感動が止まりません。
あの終わり方は思い出すだけでもまた読み返したくなると思わせます。
・仲間たちと最後の強敵「お父様」に立ち向かって行くオールスター感
・序盤から度々出てくるキーワード「真理」の正体
進撃の巨人
人類は突如出現した「巨人」により滅亡の淵に立たされた。生き残った人類は三重の壁の内側に生活圏を確保することで100年の間の安寧を保っていた。突如現れた、壁を超える巨体を持つ「超大型巨人」、全身が堅い外皮に覆われた「鎧の巨人」によって壁が突破さた。目前で母カルラを巨人の一体に捕食された主人公エレン。巨人に全てを奪われたエレンは巨人の駆逐を決意し、幼馴染みのミカサ、アルミンと共に第104期訓練兵団に入団する。
(wikipediaより引用)
言わずと知れた伏線漫画。
物語の中盤までは主人公エレンが巨人を駆逐、自分たちの運命に抗う物語かと思っていたがラスボスはまさかの人物。
諌山先生は1話から最終話までの長い長い物語の構想を描いていたかと思うと鳥肌が立ちます。
最後に伏線を回収するというよりは大量の伏線を少しずつ回収して行くストーリー展開になっています。
・秀逸過ぎるタイトル回収、「進撃の巨人」の意味
・始祖の巨人を継承し、地ならしを行った主人公エレンの最期
寄生獣
ある日、宇宙から正体不明の生物が飛来する。その生物は人間の頭に侵入し、脳を含めた頭部全体と置き換わる形で寄生して全身を支配し、他の人間を捕食する。寄生後は、様々な人間の顔に擬態することができる上に、刃物のように鋭くもなり鞭のようにしなやかにもなり、人間を一瞬で切り裂く。さらに彼ら「パラサイト(寄生生物)」は、高い学習能力で急速に知識や言葉を獲得し、人間社会に紛れ込んでいった。
(wikipediaより引用)
パラサイト(怪物)と人間の狭間で生きる主人公新一の物語です。
最近の作品で言うと東京喰類のカネキ君に近い物語設定ですね。
怪物と人間の狭間で生きることとなった新一だからこその葛藤や成長を感じることができる漫画で、それがラストシーンに繋がってきます。
SFバトル漫画のようですがヒューマンドラマの側面もあると思っています。
・パラサイト(後藤)を倒してエンディングかと思いきや…
・ミギーと出会ったことで変化した新一の命に対する価値観
デスノート
秀才高校生の夜神月はある日、奇妙な黒いノートを拾う。それは死神・リュークが落とした、「そこに名前を書かれた人間が死ぬ」デスノートだった。自らの信じる「正義」を執行し、犯罪者のいない新世界を実現するため世界中の犯罪者たちの名をノートに書き記して殺害していく。
(wikipediaより引用)
その設定も相まって頭脳戦の漫画では特に強いインパクトを持つデスノート。
12巻という短さで満足感の高い頭脳戦を味わえます。
第二章については批判もありますが、第一章で終わらせても正直中途半端、第二章でのあの終わり方をしたからこそ今も語り継がれる漫画になっていると思います。
天才同士がお互いの手を読み合い、仕掛け合い、最終決戦の場でどちらが上を行ったかお披露目するシーンは必見です。
・最終決戦に向けて天才同士がどのようなシナリオを描いていたのか明かされる
・新世界の神になろうとした主人公の衝撃のラスト
遊戯王
ゲーム好きの武藤遊戯は、祖父から貰った誰も解いたことのない古代エジプトの秘宝「千年パズル」を8年間も組み立て続けていた。遊戯がパズルを解くことに成功したその瞬間、ゲームの天才としての技量を身につけた大胆不敵なもう一つの人格(もう一人の遊戯・闇遊戯)が覚醒する。以降、遊戯自らも気が付かないままに闇遊戯は表出し、世の中にはびこるならず者に闇のゲームを挑み、恐ろしい罰ゲームを科していく闇の番人となる。
(wikipediaより引用)
カードゲームで有名な「デュエルモンスターズ」通称遊戯王の原作になります。
作中では主人公の遊戯と城之内や本田といった仲間たちとの友情や困難を乗り越える姿が描かれ、それぞれのキャラクターが直面する試練と成長が感動的です。
また、千年パズルを始めとした千年アイテムの謎や、闇遊戯の謎についてもミステリー的な要素として描かれています。
・長年謎に包まれていた闇遊戯の正体が遂に明かされる
・過去最高に熱いラストデュエル
ジョジョの奇妙な冒険 第3部 スターダストクルセイダース
「悪霊が取り憑いた」と自ら留置所に籠る空条承太郎のもとを、祖父ジョセフ・ジョースターが訪れます。承太郎が悪霊だと思い込んでいたものは、「スタンド」と名付けられた能力。ジョセフたちにも同時多発的にスタンド能力が発現しており、その原因は100年の眠りから覚めたDIOの復活にあったのです。100年の時を超えた因縁を断ち切るため、承太郎とジョセフ一行は、DIOのいるエジプトへ向かいます。
(ジョジョポータルサイトより引用)
現在も連載中ではありますが、part毎に話を区切ることができるのでジョジョ3部をランクイン。
厳密には1~3部は続いていますが、その最終章として3部を取り上げています。
現在の異能バトルの礎とも言われるジョジョの奇妙な冒険。
ジョジョで有名な「スタンド」が初めて登場したのもこの第3部になります。
そこにいるかのような臨場感を出している描き込み。そしてスタンドが初登場したpartとは思えないほど次々と出てくるスタンド能力。
速く精密に動くだけの能力だと思われていた主人公・承太郎のスタンド「スタープラチナ」でしたが…
・最後の最後に怒りによって覚醒した承太郎の真の能力
・ジョジョ第1部から続く因縁が遂に決着
彼方のアストラ
宇宙探検家になることを夢見る主人公のカナタ・ホシジマをはじめとした9人の少年少女は、学校行事の一環としてとある惑星にキャンプに訪れるが、謎の球体に飲み込まれてしまう。 そして気がつくと、故郷からはるか彼方の宇宙へと放り出されてしまったカナタたち。 果たして彼らは無事故郷へと帰り着くことができるのか。
全5巻でありながら、コメディ・ミステリー・青春・恋愛など多数のジャンルをテンポ良く丁寧に描き切っています。
多数の伏線を貼りながらタイトル回収から、ラストに至るまで感動の連続です。
スペースサバイバルというロマン溢れるテーマでもある本作は必見です。
・裏切り者の正体とそれまでに張り巡らされた綺麗過ぎる伏線
・平穏な生活に戻った主人公たちの後日談
地獄楽
江戸時代、最強の忍として畏れられた画眉丸(がびまる)は死罪人として囚われていた。打ち首執行人・山田浅ェ門佐切に極楽浄土と噂される島から「不老不死の仙薬」を持ち帰れば無罪放免になると告げられる。画眉丸は「愛する妻にもう一度会うため」に、仙薬探しの道を選ぶ。無罪放免を求める他の死罪人達やそれに同行する山田一門と、一見美しいが恐ろしい化物の住む謎の島で仙薬を巡る戦いが行われる。
(wikipediaより引用)
ジャンププラスで連載され、連載当時は常に人気ランキングトップに居続けていました。
罪人たちや監視役たちそれぞれの抱える葛藤や苦悩が緻密に描かれており、感情移入がしやすい作品です。
極楽浄土の正体、そして仙薬の正体など謎が謎を呼ぶ展開ですが一度読み始めると目が離せなくなります。
・罪人と監視役という立場同士に信頼が芽生え共闘するラストバトル
・桂花の予言通りに生き残り、生存メンバーにも納得のエンディング
暗殺教室
ある日突然、月が爆発して七割方蒸発した。その犯人と称し、しかも来年三月には地球をも爆破するという超生物がやってきたのは、何故か中学校の教室。なんとここで教師をするというのだ。人知を超えた能力を持ち、軍隊でも殺せないその怪物の暗殺を、各国首脳はやむをえず落ちこぼれクラス「エンドのE組」…椚ヶ丘中学校3年E組の生徒に委ねる事になる。
(暗殺教室公式HPより引用)
「暗殺」をテーマとしているため、ダークかつシリアスな場面も多いですが、優しい絵のタッチやコメディ要素も相まって読みやすい作品です。
本作一番の謎と言っても良い殺せんせーの謎について、物語の途中に様々な伏線として描かれており、そのヒントが次々と繋がっていく展開を楽しむことができます。
・殺せんせーと物語の最後
・殺せんせーからE組のみんなに残したアドバイスブック
ドラゴンボール
人里離れた山奥に住む尻尾の生えた少年・孫悟空はある日、西の都からやって来た少女・ブルマと出会う。そこで7つ集めると神龍(シェンロン)が現れ、どんな願いでも一つだけ叶えてくれるというドラゴンボールの存在を、さらに育ての親である孫悟飯の形見として大切に持っていた球がその1つ「四星球」であることを知り、ブルマと共に残りのドラゴンボールを探す旅に出る。
(wikipediaより引用)
バトル漫画の金字塔とも言えるドラゴンボール。
描き込みの少ない絵で圧倒的な迫力を出している作品はドラゴンボールくらいではないでしょうか。最近の漫画にはこれほど読みやすい漫画はないように思います。鳥山先生はまさに天才です。
最終章の魔人ブウ編ではZ戦士が次々とやられていく絶望の中、みんなのヒーロー悟空が登場した時の安心感はとてつもないです。
最後は主人公vsラスボスの展開ですが王道こそシンプルにして頂点。必見のラストです。
・スーパーサイヤ人3の悟空でも太刀打ちできない強敵にどう立ち向かうのか
・最終話に突如登場した「ウーブ」の驚きの正体
終わり方が気になる漫画
ワンピース
現在(2024年7月)徐々に謎の一部が明かされつつあります。
しかし、ルフィがシャンクスに帽子を返す、ゾロvsミホーク、オールブルー、Dの謎、などなどいまだ多くの伏線や謎を残しています。
あと4,5年で完結する予定とされていますがきちんと回収して綺麗なエンドを迎えられるのか楽しみなところです。
名探偵コナン
完結のたった一つ基準として「コナンが元に戻る」「黒の組織との決着」という2点が明確にはなっています。
最近では組織のボスの正体が判明し物語も動き始めようとしています。
連載は30年も続いているわけですので長寿作品ですのでもう終わりが近いと考えてもいいかも知れません。
キングダム
史実を元にしているため、政が中華統一をするという結末自体は決まっていますが漫画でどのように描かれるのは今から楽しみです。
伏線などが張り巡らされているタイプの漫画ではありませんが、主人公・信を始め魅力的なキャラクターたちの成長や別れなど胸熱な展開が盛り沢山な本作。
結末もそうですがこの後の展開にも目が離せません。